コロナ禍や台風で注目される結婚式のキャンセル…保険はどのくらい頼りになる？

『結婚式を延期・キャンセルしなければいけない事態』が、新型コロナウイルスの感染拡大により、注目を集めています。それに伴い『結婚式の保険』にも期待が高まっているようですが……。まだまだ一般的ではない制度だけに「一体その補償範囲は？」「コロナは補償の対象なの？」という疑問もあるようです。ここではその内容について、詳しく見ていきましょう。

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主な補償対象となる４つのトラブル！

コロナ禍の今「結婚式を延期したい」「結婚式はキャンセルすることにした」という新郎新婦の声が話題になっています。実は2019年10月の台風風19号が関東エリアを襲ったときも、結婚式の延期・キャンセルが注目されました。そして取りざたされたのは「キャンセル料や日程変更料が高すぎる！」という新郎新婦の声。

実際に『結婚式の保険』がキャンセル料や日程変更料をカバーしてくれるのは、どんな場合でしょう。主に挙げられるのは、４つです。

①ご本人や身内のご不幸
②ご本人や身内の７日以上の入院
③結婚式当日の入院、医師による待機指示
④地震・台風・家事などの災害

①～④でポイントとなっているのは、

●自己都合による延期やキャンセルは対象外
●新郎新婦以外の対象者には制限が設けられている

ということです。続いて、それぞれの項目を詳しく解説していきます。

結婚式前までの主なキャンセル補償

『結婚式の保険』には国や自治体が発令する緊急事態宣言は対象になっていません。また「まだ安心できないから」という心配な“状況”も、補償の理由にはならないのが現実です。

それでは一体、前述の４つはどんなシチュエーションを指しているのでしょう。具体的に見ていきます。

①ご本人や身内のご不幸

結婚式を挙げる新郎新婦どちらかのご逝去があった場合はもちろん、新郎新婦の親御様やお子様、ご兄弟姉妹様のうちどなたかがご逝去された場合も対象です。

②ご本人や身内の７日以上の入院

結婚式を挙げる新郎新婦どちらかが７日以上継続して入院することになった場合、保険が適用されます。また、新郎新婦の親御様やお子さまのうちどなたかが７日以上継続して入院する場合も対象です。

気をつけなければいけないのは、ご不幸と違って、兄弟が対象から外れてしまうケースが多いこと。保険が適用される期間前に、すでに入院が決まっていた場合は対象外となることです。もちろん継続していない７日以上の入院も対象外となります。

③式当日の入院、医師による待機指示

結婚式当日に新郎新婦のいずれかが病気やケガで入院していたり、医師からの待機指示を受けている場合に保険が対象となります。

つまりコロナ禍における結婚式の保険は、

●新郎新婦のいずれかが入院している
●医師からの自宅待機指示が出ている

場合に限られるということです。自宅待機指示は、保健所や会社から出されるケースも多く、その際には当然対象外になることも心得ておきましょう。また、新郎新婦以外の入院や待機指示にも適用はありません。

④地震・台風・家事などの災害

火災や破裂、爆発による被害や、自然災害（風災・雪災・地震・噴火・津波）で、新郎新婦いずれかが住んでいる家屋に半壊以上の損害が出た場合。または家財に100万円以上の損害が生じた場合に保険が適用されます。

補償対象となるのは、実際に被害が出た場合です。台風を予測し、その被害に備えた延期やキャンセルでは、保険が下りませんので気をつけましょう。

結婚式当日に起きたトラブルにも対応

『結婚式の保険』では病気やケガ、自然災害のほかに、結婚式当日のトラブルにも対応してもらえます。「ない」とは言いきれない問題ばかりなので、チェックしておきましょう。

式場の設備や備品を破損・汚損した

対象となる設備や備品の範囲や項目は保険会社によって異なるため、事前によく確認しておきましょう。

貸衣裳を破損した

基本的に、結婚式当日に使用するためにレンタルした衣裳や装飾品が対象となっており、友人などから無償で借りたものは対象外です。

結婚式の最中、ゲストが救急搬送された

救急車を使用して搬送することを条件にしていることが多く、自家用車やタクシーでの搬送は対象外のことが多いです。

結婚式後、当日中に新郎新婦のいずれかが入院した

新郎新婦のいずれかが当日中に入院するという、緊急事態が対象です。診察や通院は補償されません。

まとめ

『結婚式の保険』といってもその内容は万能ではなく、細かな制限が設けられており、新型コロナウイルスの影響や、台風シーズンにおいても適用外となることが多々あります。とはいえ、比較的安価に万が一のトラブルに対する補償が受けられることには間違いありません。いざというときのために、加入しておくことで安心が得られるなら、それも結婚式準備のひとつと言えるでしょう。

※保険会社や契約プランによって、補償内容は異なります。